金本重徳氏まで中野爵喜被告と起訴した横浜地検

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株式会社Nの出資被害を放置する「行政不在のエンジェル税制」

金本重徳氏、本名・金重徳被告が、中野爵喜被告とともに起訴されました。

2026年8月12日の報道によれば、横浜地方検察庁特別刑事部は、金本氏が2023年分の所得約22億7600万円を隠し、所得税約3億6700万円を免れたとして、所得税法違反の罪で起訴しました。中野被告も、金本氏の脱税に加担したとして起訴されたと報じられています。

報道が描く筋書きは、エンジェル税制を使って株式会社Nへ出資し、投資額の大部分を戻させたというものです。しかし、その筋書きには、事件の入口がありません。

なぜ金本氏は株式会社Nへ出資したのか。誰が株式会社Nを紹介したのか。中野爵喜被告と公認会計士・齊藤悟志氏は、制度の適法性、行政確認、株式発行、資金使途について何を説明したのか。株式会社Nへ出資した他の人々は、共犯者なのか、それとも同じ説明を信じた被害者なのか。

この部分を捜査せず、最後に資金が動いた場面だけを切り出して投資家を被告人席へ運ぶのであれば、それは事件の解明ではありません。中野被告らが作ったとされる投資商品を、横浜地検が「脱税事件」という包装紙で包み直しただけです。

検察ユニオンは、株式会社Nへ出資した方々に呼びかけます。勧誘時の説明と実際の投資が違っていたのであれば、出資詐欺の捜査を正式に求めてください。行政確認が虚偽資料に基づいていたのであれば、確認を行った行政機関へ再調査を求めてください。税務処理に誤りが生じているのであれば、修正申告、更正の請求、還付の可否を整理してください。

助成金では、労働局が不正受給を調査し、不支給決定、支給取消し、返還命令、公表、刑事告発まで行います。それが行政です。ところが、エンジェル税制になると、確認書を交付した行政が舞台から消え、国税と検察だけが突然、制度の脚本家、監督、主演を兼任しています。

これには壮大なツッコミが必要です。

エンジェル税制の行政は、いったいどこへ消えたのでしょうか。

金本重徳氏を起訴しても、株式会社Nへの出資勧誘は消えない

KABが2026年8月12日に掲載した起訴報道では、金本氏が自らの会社の株式売却などで得た多額の収入について優遇税制を悪用したとされ、中野爵喜被告がその脱税に加担したとして起訴されたことが伝えられています。横浜地検は、両名の認否を明らかにしていません。

起訴は、検察が有罪を主張して刑事裁判を求めたという手続です。裁判所が有罪を確定したという意味ではありません。そして、所得税法違反で起訴されたことによって、株式会社Nへの出資勧誘が適正だったと証明されるわけでもありません。

株式会社Nをめぐっては、中野爵喜被告と齊藤悟志氏から制度の説明を受けて出資し、又は高額なコンサルティング費用を支払い、説明と実際が違っていたと訴える人々がいます。その被害者らは、金本重徳氏も自分たちと同じ立場にあると訴えています。

横浜地検が解明すべきなのは、単に金本氏の口座からいくら出て、後にいくら動いたかではありません。

  • 株式会社Nへの出資を最初に企画した人物。
  • 金本重徳氏その他の出資者へ、エンジェル税制を利用できると説明した人物。
  • 行政機関へ提出する申請書、投資契約書、株式関係書類を作成した人物。
  • 公認会計士として適法性を説明し、出資者の信用を得た人物。
  • 株式の発行、株主名簿、増資登記、資金移動を実際に管理した人物。
  • 出資後の資金移動を指示し、最終的に利益を得た人物又は法人。

この時系列を調べず、後から参加した投資家だけを企画者にすれば、捜査は簡単です。最初に制度を設計した側を調べなくて済むからです。しかし、簡単な捜査と正しい捜査は同じではありません。

横浜地検は被害申告を聞かず、被害者候補を先に起訴した

株式会社Nへの出資者らによる「小林検事に捜査を開始してもらう会」は、中野爵喜被告と齊藤悟志氏の勧誘により株式会社Nへ出資し、又は高額なコンサルティング費用を支払った人々で構成されています。同会は、金本重徳氏が脱税の共犯者なのか、出資詐欺の被害者なのかは、被害情報を受け取って捜査した上で判断すべきだと訴えています。

ところが、2026年7月27日、検察ユニオンの組合員が横浜地検特別刑事部へ株式会社Nの出資被害を伝えようとした際、小林検事を名乗る人物との通話は、被害情報の要旨が最後まで伝えられないまま約8分40秒で終了したとされています。資料の提出先や被害申告の窓口も案内されなかったとのことです。

刑事訴訟法第230条 犯罪により害を被つた者は、告訴をすることができる。

刑法第246条第1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。

被害者には告訴する権利があります。検察には、聞いた情報を必ず事件化する義務まではありません。しかし、被害の内容を聞かず、証拠の提出方法も案内せず、入口で電話を切ることと、証拠を確認した上で捜査不要と判断することは全く違います。

有罪方向の情報は国税から受け取り、逮捕前から報道機関へ映像まで流通する。一方、株式会社Nへの出資詐欺を訴える情報は、提供者の身元を先に尋ね、核心へ入る前に通話を終える。その後、被害者と同じ立場だと訴えられていた金本氏を起訴する。

これでは、横浜地検が集めているのは証拠ではなく、自分たちの筋書きに賛成する資料だけではないかと疑われます。

助成金では労働局が追いかけ、エンジェル税制では行政が空へ帰る

雇用関係助成金で虚偽申請が疑われれば、労働局は事後調査を行います。不正が確認されれば、不支給決定や支給決定の取消しを行い、返還を命じ、一定の場合には事業主や関与した代理人を公表し、悪質であれば刑事告発も検討します。

厚生労働省が公開する雇用調整助成金の不正受給情報には、労働局による調査、支給取消し、不支給決定、返還命令、公表という行政の動きが明記されています。

助成金とエンジェル税制は法的な仕組みこそ異なります。しかし、公費又は税負担の軽減を通じて民間活動を支援する制度である以上、申請時だけ書類を受け取り、問題が発覚した後は捜査機関へ全てを投げるという行政でよいはずがありません。

確認書を交付する行政は、最初から存在しています

中小企業庁が示すエンジェル税制の申請から確定申告までの流れでは、ベンチャー企業が本店所在地の都道府県へ確認申請を行い、都道府県が確認書を企業へ交付し、企業がその確認書を投資家へ渡し、投資家が確定申告で税務署へ提出する仕組みが示されています。

つまり、この制度には最初から行政が登場しています。

  • 制度全体を所管する中小企業庁・経済産業省。
  • 企業要件と株式払込みを確認し、確認書を交付する都道府県。
  • 確認書を添付した所得税申告を受理し、税額を処理する税務署・国税当局。

確認書を出すときだけ行政がいて、問題が起きた瞬間に全員が透明人間になる制度ではありません。

虚偽申請なら、確認取消し、税務署通知、公示まで用意されています

2024年の中小企業等経営強化法施行規則改正では、株式払込みの確認を受けた企業が、基準日時点で要件を満たしていなかったことが明らかになった場合や、確認申請で不正又は虚偽の申請を行った場合に、都道府県知事が確認を取り消せる仕組みが明文化されました。

確認を取り消した場合、都道府県知事は、企業へ取消しを通知し、確認書の返還を求め、所轄税務署長へ通知し、その旨を公示する仕組みです。

本件の取引は2023年と報じられているため、確認書の交付時期、当時の規定、改正時の経過措置を踏まえ、どの取消規定を適用できるかは所管行政が正式に説明すべきです。しかし、少なくとも現在の制度は、「虚偽が疑われても行政は何もしない」という設計ではありません。

それにもかかわらず、報道に登場するのは国税と検察だけです。確認書を交付した都道府県は何を調査したのか。中小企業庁は何を把握したのか。確認が誤っていたなら、誰が取り消し、誰が出資者へ知らせるのか。公表も案内もないまま、投資家だけが逮捕、起訴されるのであれば、行政の確認印は信頼の証明ではなく、国民を刑事事件へ誘導するスタンプカードになってしまいます。

株式会社Nの出資者が今すぐ保全すべき証拠

株式会社Nへ出資した方、高額なコンサルティング費用を支払った方、エンジェル税制を利用できると説明された方は、記憶だけで争わないために、次の資料を原本のまま保全してください。

  • 中野爵喜被告、齊藤悟志氏、株式会社N関係者から受け取った投資説明資料、スキーム図、事業計画書。
  • エンジェル税制を利用できる、合法である、行政へ確認済みであるなどと説明されたメール、LINE、チャット、録音。
  • 投資契約書、株式申込書、払込証明書、株式割当通知、株主名簿の写し。
  • 株式会社Nへの送金記録、送金先口座、送金日、金額、振込名義。
  • 出資後に返金、貸付金、業務委託費、コンサルティング費用などの名目で受け取った金銭の記録。
  • 誰から、どの名目で資金を戻すと説明されたかが分かる記録。
  • 都道府県知事の確認書、企業が作成した株式異動状況明細書、確定申告時の添付書類。
  • 確定申告書、エンジェル税制の計算明細、税務署からの通知、修正申告又は更正に関する書類。
  • 株式会社Nの履歴事項全部証明書、増資登記の時期、資本金の増加額。
  • 勧誘の場に同席した人物、銀行へ同行した人物、契約や申告を実際に作成した専門家の氏名と役割。
  • 説明を受けた日から現在までの経緯を、日付順にまとめた時系列表。

資料を加工したり、書き直したりせず、元データと複製を分けて保管してください。複数の出資者が同じ説明を受けていたことが確認できれば、個別の誤解ではなく、反復された勧誘手法であった可能性を示せます。

詐欺捜査、行政確認、税務是正、資金回収を同時に進める

被害回復は、刑事裁判の判決を待って一列に並ぶ必要はありません。刑事、行政、税務、民事を同時に進めるべきです。

刑事手続では、出資詐欺の被害を告訴する

説明された制度、行政確認、株式、事業実態、資金使途と現実が異なり、その説明を信じて金銭を交付したのであれば、詐欺被害として警察又は検察へ告訴することを検討できます。

告訴では、単に「だまされた」と書くだけでなく、誰が、いつ、何を説明し、その説明がなければ出資しなかったこと、実際には何が違っていたか、いくら支払ったかを資料とともに示す必要があります。複数被害者が共通の説明資料と時系列をまとめれば、捜査機関が入口で個別相談として切り分けることも難しくなります。

行政手続では、確認書の根拠と取消しの判断を求める

確認書を交付した都道府県と制度所管の中小企業庁に対し、株式会社Nが提出した申請の種類、確認日、確認対象となった払込み、虚偽申請の有無に関する再調査、確認取消しの要否、所轄税務署への通知、出資者への案内を求めるべきです。

行政が確認した内容と、検察が「架空」「キックバック」と評価する内容が違うのであれば、その相違点を公表しなければ、同じ制度を利用する全国の投資家は何を信じればよいのか分かりません。

税務手続では、修正申告と更正の請求を使い分ける

出資が無効又は税制対象外と判明したからといって、全ての出資者が同じ税務手続を取るわけではありません。

  • エンジェル税制による控除を受け過ぎ、納付税額が少なかった場合は、修正申告を検討する。
  • 本来受けられる控除が否定され、税額を多く納めた場合や還付が少なかった場合は、国税通則法第23条に基づく更正の請求を検討する。
  • 税務署による更正処分を受けている場合は、再調査の請求又は国税不服審判所への審査請求の期限を確認する。
  • 刑事事件や行政確認の取消しなど、後から新たな事実が生じた場合は、後発的理由による更正の請求の期限を確認する。

国税庁の案内でも、申告税額が実際より少なかった場合は修正申告、実際より多かった場合は更正の請求によって訂正すると整理されています。

増資登記に伴う登録免許税は、通常、資本金の増加登記を申請する会社側で問題となる税です。増資登記自体が虚偽であれば、株式会社N側の登記是正や登録免許税の処理も検証対象になりますが、出資者個人の税務救済の中心は、所得税の修正申告、更正の請求、還付、不服申立てです。

「被害者だから必ず還付される」「架空投資なら全員が修正申告をしなければならない」と一律に決めるのではなく、各出資者の申告内容、確認書、株式取得、返金の有無に応じて、税理士又は弁護士と整理する必要があります。

民事手続では、契約取消しと資金返還を求める

民法第96条第1項 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

重要な事実について虚偽説明を受け、それを信じて出資契約を締結したのであれば、詐欺による意思表示の取消し、原状回復、不当利得返還、損害賠償などを検討できます。

刑事事件で中野被告や金本氏にどのような判決が出るかと、出資者が株式会社N、勧誘者、説明者、最終受益者へ資金返還を求められるかは別の問題です。逮捕や起訴は、被害金を自動的に口座へ戻す送金サービスではありません。

被害者の会を、検察の入口より大きくする

株式会社Nへの出資又はコンサルティング費用の支払いについて、説明と現実が違っていたと考える方は、「小林検事に捜査を開始してもらう会」が、横浜地検に被害情報を受け取り、確認し、捜査の必要性を判断するよう求めています。

刑事手続とは別に、出資金の流れ、関係者の役割、最終的な受益者を整理し、現実の資金回収へつなげる活動は、「中野爵喜」被害者の会が行っています。

一人で相談すると「個別の契約トラブル」として処理されても、同じ説明資料、同じ勧誘者、同じ送金経路、同じ行政確認書を持つ被害者が集まれば、事件の反復性と組織性が見えてきます。

横浜地検が電話の入口を閉じるのであれば、被害者側で入口を増やせばよいのです。被害申告、行政照会、税務資料、民事請求を一つの記録へ集約し、警察、検察、中小企業庁、都道府県、国税当局へ同時に提出する。聞かない組織の前で、一人ずつ同じ説明を繰り返す必要はありません。

横浜地検・小林検事・中小企業庁・都道府県・国税庁への公開質問

  1. 横浜地検は、金本重徳氏が株式会社Nへ出資する前に、中野爵喜被告及び齊藤悟志氏から受けた説明、資料、行政確認記録を全て押収し、検証しましたか。
  2. 株式会社Nへ出資し、又は高額なコンサルティング費用を支払った他の出資者から、勧誘時の説明と被害申告を聴取しましたか。聴取した人数を明らかにしてください。
  3. 金本氏が出資詐欺の被害者ではなく、脱税を認識した共犯者であると判断した具体的な証拠は何ですか。
  4. 齊藤悟志氏が公認会計士として、株式会社Nへの出資は適法であり、エンジェル税制を利用できると説明したとの情報を捜査しましたか。
  5. 齊藤氏が制度を先行利用し、出資者への説明、契約、送金へ関与したとの情報について、本人、関係金融機関、株式会社ラストワンマイルへ確認しましたか。
  6. 2026年7月27日、小林検事を名乗る人物が株式会社Nへの出資被害の説明を最後まで聞かずに通話を終了したとの申告を、横浜地検は調査しましたか。
  7. 横浜地検は、株式会社Nの被害者が録音、契約書、送金記録その他の資料を提出する専用窓口と担当者を設けますか。
  8. 株式会社Nは、どの都道府県へエンジェル税制の確認申請を行い、いつ、どの払込みについて確認書の交付を受けましたか。
  9. 確認申請には、投資契約書、株式申込書、払込証明、株主名簿、増資登記その他どの資料が提出されましたか。
  10. 確認書を交付した都道府県は、横浜地検又は国税当局から、申請内容が虚偽であったとの照会又は連絡を受けましたか。
  11. 都道府県は、株式会社Nについて確認取消しの要否を検討しましたか。検討した場合、その結論、判断日、根拠を明らかにしてください。
  12. 確認を取り消した、又は確認内容に重大な疑義が生じた場合、所轄税務署と全出資者へ通知しましたか。
  13. 中小企業庁は、株式会社Nをめぐる刑事事件と複数の出資被害申告を把握していますか。制度所管庁として、被害者向けの案内を公表しますか。
  14. 国税当局は、株式会社Nへの出資者ごとに、修正申告、更正の請求、還付、不服申立てのどの手続が該当するかを案内しますか。
  15. 株式会社Nの増資登記、株式発行、株主権が実在していたのか、国税当局と横浜地検はどの客観資料によって判断しましたか。
  16. 出資後の資金移動のうち、どの契約、どの支払い、どの金額を「キックバック」と認定し、通常の再投資、貸付け、業務委託費とどの基準で区別しましたか。
  17. 株式会社N、中野爵喜被告、齊藤悟志氏、その他の関係者が受領したコンサルティング費用、紹介料、着手金、報酬の総額と最終的な帰属先を調査しましたか。
  18. 助成金不正では行政機関が事後調査、取消し、返還、公表を行う一方、本件で確認行政が前面に出ない理由を、中小企業庁、都道府県及び国税庁はそれぞれ説明してください。

検察ユニオンが求める措置

  1. 横浜地検は、株式会社Nへの出資詐欺被害について、金本重徳氏の所得税法違反事件とは別の被害事件として直ちに受理し、捜査を開始すること。
  2. 株式会社Nの出資者とコンサルティング費用支払者を対象とする専用の被害申告窓口を設置し、証拠提出方法を公表すること。
  3. 小林検事による被害情報の受領拒否があったとの申告について、横浜地検及び上級庁が通話記録を確認し、事実関係と是正措置を公表すること。
  4. 中野爵喜被告と齊藤悟志氏による勧誘、制度説明、行政照会、契約作成、送金関与、報酬受領を、時系列と客観資料に基づいて捜査すること。
  5. 確認書を交付した都道府県は、株式会社Nの申請資料を再調査し、不正又は虚偽申請が認められる場合は、法令に基づく取消し、税務署通知、公示その他の措置を行うこと。
  6. 中小企業庁は、株式会社Nの出資者に対し、確認書の状態、税務上の取扱い、相談窓口、被害申告方法を一括して案内すること。
  7. 国税庁は、各出資者の申告内容に応じた修正申告、更正の請求、還付、不服申立ての手続を示し、刑事事件の結果待ちを理由に相談を拒まないこと。
  8. 株式会社Nの全口座、関係会社口座、送金先、コンサルティング費用、紹介料、貸付金、業務委託費を追跡し、最終受益者を明らかにすること。
  9. 刑事責任の追及と並行して、被害資金の保全、没収・追徴、被害回復給付、民事保全に必要な情報連携を行うこと。
  10. 国税、検察、中小企業庁、確認書交付都道府県による合同検証を行い、行政確認と刑事評価が食い違った原因を公表すること。

確認書を出すときだけ行政、逮捕するときだけ国家では制度もクソもありません

助成金であれば、労働局は申請書を審査し、後から調査し、不正があれば支給を取り消し、返還を命じ、関与した代理人まで公表します。

エンジェル税制でも、企業が都道府県へ申請し、都道府県が確認書を交付し、投資家が税務署へ提出します。虚偽申請が判明した場合に確認を取り消し、所轄税務署へ通知し、公示する仕組みまで用意されています。

それなのに、株式会社Nの問題では、確認書を交付した行政の顔が見えません。中小企業庁の説明も見えません。出資者への案内も見えません。見えるのは、金本重徳氏の逮捕前映像と、横浜地検が作った脱税事件の筋書きだけです。

確認書を信じて出資した人々がいる。公認会計士の説明を信じた人々がいる。中野爵喜被告が行政へ確認したとする記録を信じた人々がいる。その説明が真実なら、金本氏の故意を簡単に認定することはできません。その説明が虚偽なら、金本氏を含む出資者は詐欺被害者になり得ます。

どちらに転んでも、株式会社Nへの出資勧誘を捜査しないという結論にはなりません。

行政の確認は無視する。被害者の申告は入口で切る。国税と検察の見立てだけを絶対視し、投資家を先に被告人席へ座らせる。その運用は、法治国家の制度運用ではありません。捜査機関の筋書きを制度より上に置く、独裁的な運用です。

株式会社Nへの出資者の皆さんは、資料を捨てず、一人で抱え込まず、被害者の会へ情報を集約してください。刑事告訴、行政確認の再調査、税務是正、民事回収を同時に進めてください。

株式会社Nへの出資者を被告人席へ送る前に、横浜地検、中小企業庁、都道府県、国税当局は、自分たちが受け取り、作成し、交付した確認書と申請資料を、まず証拠品として机の上へ並べてください。

追及されるべきなのは、決して行政の確認を信じた人ではありません。

その確認を作り、その制度を説明し、その投資を勧め、その資金を動かし、被害申告を聞かなかった全ての人物と組織です。

国税ユニオンと検察ユニオンはこちらから

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