鹿児島地検は馬見塚メモの大事件を捜査できるか
「鹿児島地検、福岡高検、やる気」「告発、起訴、逮捕」「相当な規模の事件になる」。
馬見塚メモには、国税と検察の意気込みが、捜査開始前の決起集会のような勢いで記載されていました。国税幹部もやる気、検察庁もやる気、全部やるか、一部だけやるか、本体だけやるかまで検討し、大事件へ発展させる構想が示されています。
ところが、当組合が把握する事実では、渡辺誠氏は、自らの構想を実行する部隊の筆頭として中野爵喜被告と齊藤悟志氏を引き連れ、検察について次のように繰り返し嘲笑しています。
「検察は感情むき出しで、逮捕状を取ることしかできない群を抜いたバカだ。伊藤検事は特にバカ丸出しだ」
単なる悪口として聞き流すことはできません。
渡辺氏が指摘しているのは、日本の検察が挑発や批判を受けると、法的根拠、客観資料、任意聴取、国際捜査共助より先に、感情をむき出しにして逮捕状へ走るという組織的な弱点です。
そして、その弱点を理解した渡辺氏が、中野被告と齊藤氏を実行部隊として動かし、国税と検察を意図した方向へ誘導していたのであれば、検察が怒って逮捕状を増やすほど、渡辺氏の構想どおりに動くことになります。
2026年6月19日の報道では、鹿児島地方検察庁が、中野被告の「共犯者」が国外へ移住したとみて、外務省へ旅券返納命令を要請したとされています。しかし、2026年8月27日現在、公開情報から確認できるのは「要請した」というところまでです。
鹿児島地検は、その人物を逮捕したのでしょうか。任意に質問したのでしょうか。外国捜査機関へ証拠収集を依頼したのでしょうか。旅券返納命令は実際に発出され、本人へ届き、旅券は返納されたのでしょうか。
大事件になると宣言した以上、鹿児島地検は途中で静かに店じまいすることはできません。
中野被告は、片山さつき氏を味方につけたと周囲へ吹聴し、国税を使って検察ごと駆逐するという構想を語っていました。渡辺氏も、逮捕できなければ何も捜査できない国税と検察だと笑い、特に伊藤陽介検事を名指しで馬鹿にしています。
最弱と笑われた国税と、逮捕状以外に捜査方法を知らないと笑われた検察が、自分たちを利用したとされる「国税・検察駆逐戦法」へどう立ち向かうのか。国民が注目しているのは逮捕劇の続編ではなく、国家機関が最後まで証拠を追い、事件の全体像を明らかにできるかです。
馬見塚メモは「やる気」「告発、起訴、逮捕」「相当な規模」と書いた
最初に、鹿児島地検、福岡高検、熊本国税局へ、馬見塚メモに記載された言葉をもう一度お伝えします。
検察庁には、既に連絡、相談しており、検察庁はやる気である。鹿児島地検、福岡高検
やる気・・告発、起訴、逮捕
国税幹部もやる気である。全部やるか、堅いところでやるか、本体のみでやるか。
全部・・クライアント全部も含め すでに、クライアントは一部あたっている。
堅い・・クライアントの一部・・金額とかで
相当な規模の事件になる。
検察ユニオンがしつこく確認するのは、この記載が極めて重大だからです。
事件が大きかったため、国税と検察が総力を挙げたのでしょうか。それとも、国税と検察が総力を挙げて事件を大きくすると、調査前から決めていたのでしょうか。
前者であれば、全ての関係者、法人、口座、資金移動を最後まで調べなければなりません。後者であれば、結論を先に作り、人物と証拠を後から当てはめた捜査だったことになります。
どちらに転んでも、鹿児島地検と熊本国税局には、まだ大きな仕事が残っています。

馬見塚メモの表題は、「株式会社ラストワンマイルグループによる不正全体図」です。
資料には、株式会社ラストワンマイル、渡辺誠氏、齊藤悟志氏、複数の関係法人、出資、株式譲渡、貸付け、外注費、広告費、不正資金、税効果等が一つの図へ収められています。
中野爵喜被告一人を逮捕し、近くにいた人物を順番に共犯者へ加えれば完成する事件ではありません。メモが正しいというのであれば、渡辺氏、齊藤氏、株式会社ラストワンマイル、関係法人、渡辺誠氏の秘書室、投資、貸付け、外注費、広告費、株式及び全ての資金の矢印まで追う必要があります。
反対に、メモが誤っているのであれば、誰がこれほど壮大な不正全体図を作り、鹿児島地検と福岡高検の「やる気」や、将来の告発、起訴、逮捕まで書き込んだのかを調べなければなりません。
都合のよい部分だけを逮捕へ使い、株式会社ラストワンマイルと渡辺氏へ向かう矢印だけを消しゴムで消す捜査は許されません。
FNN報道から2カ月以上 国外の「共犯者」は逮捕・聴取されたのか
FNNプライムオンラインの2026年6月19日付報道では、中野爵喜被告が消費税法違反等で起訴され、同日に補助金詐欺・詐欺未遂の疑いで再逮捕されたことが伝えられています。
同報道は、国外へ移住したとされる「共犯者」について、鹿児島地検が外務省へ旅券返納命令を要請したことまで具体的に報じました。
しかし、その後について、公表された範囲で確認できない事項は少なくありません。
- 国外にいるとされた「共犯者」について、逮捕状が請求又は発付されたのか。
- 本人へ任意の出頭、事情説明、書面回答又はオンラインを含む聴取を求めたのか。
- 居住国又は滞在国の捜査機関へ、所在確認や事情聴取を依頼したのか。
- 銀行口座、送金、契約、通信、端末、クラウドその他の証拠を収集したのか。
- 外務省が旅券返納命令を実際に発出したのか。
- 返納命令が本人へ送達され、旅券が返納又は失効したのか。
- 国外の人物から反対資料や説明を受領し、事件像へ反映したのか。
- その人物を共犯者と判断した具体的な行為、役割、認識及び利益を確認したのか。
FNN報道から既に2カ月以上が経過しています。
捜査上の秘密という一言で、全てを説明する必要はありません。しかし、あれほど具体的な捜査作戦を記者クラブへ漏らした以上、結果だけを永久に秘密へ戻すこともできません。
作戦開始だけ全国放送し、作戦結果は無期限非公開では、刑事捜査ではなく予告編だけ豪華な映画です。

約7,800万円という起訴済みの税額だけで幕を閉じるのであれば、株式会社ラストワンマイルグループを中心に描かれた巨大な舞台装置は、一体何のために用意されたのでしょうか。
「相当な規模の事件になる」と言ったのですから、その規模を逮捕人数ではなく、解明した資金、法人、指示者、受益者及び被害回復によって示してください。
北村厚前局長の大風呂敷は剱持敏幸局長と溝口修次席検事へ引き継がれた
中野被告の起訴と旅券返納命令要請が報じられた当時、熊本国税局長を務めていたのは北村厚氏です。
北村厚氏の熊本国税局長就任を伝えたRKKの報道によれば、北村氏は2025年7月に熊本国税局長へ就任しました。
その後、2026年7月の人事で、剱持敏幸氏が熊本国税局長へ就任しています。
人事異動は、捜査記録を消すシュレッダーではありません。
北村前局長の在任中に、国税幹部もやる気であり、相当な規模の事件になるという方針が進められたのであれば、北村氏には在任中の判断を説明する責任があり、剱持現局長には、その捜査、証拠、問題点を組織として引き継ぐ責任があります。
一方、2026年4月1日付の法務省人事では、溝口修氏が鹿児島地検次席検事へ就任したことが確認できます。
溝口次席検事は、FNN報道時点から鹿児島地検の実務上の中枢にいた人物です。馬見塚メモを作成した、又は記載内容を事前に承認したという話ではなく、現在の次席検事として、同庁が広げた捜査の進捗、情報管理、国外関係者への対応及び今後の方針を説明する立場にあります。
大風呂敷を広げた人が異動し、後任者が「前任者のことは分かりません」と答えれば済むのであれば、国税局と検察庁には組織が存在する意味がありません。
北村前局長が始めた捜査は剱持局長へ、鹿児島地検の事件は溝口次席検事へ、説明責任も資料と一緒に引き継いでください。
経済産業省から国税、鹿児島地検、横浜地検、外務省へ 責任の丸投げカーニバル
中野被告をめぐる事件では、担当機関だけが増え、誰が制度と事件の全体を説明するのかが、ますます分からなくなっています。
経済産業省へエンジェル税制の確認や取消しを尋ねると、税に関することは国税庁であり、個別事件は捜査中だから答えないとされます。
国税は資金の動きを査察し、事件を鹿児島地検へ送ります。エンジェル税制事件では横浜地検が前面へ出て、小林検事と山口検事が制度の違法性を判断します。国外へ移住したとされる人物については、今度は外務省へ旅券返納命令を要請します。
制度の確認は経済産業省、税は国税、逮捕は鹿児島地検、エンジェル税制は横浜地検、旅券は外務省という役割分担です。
仕事を適切に分担することと、説明責任を次の役所へ投げることは別です。現在起きているのは、専門機関が連携して真相を明らかにする捜査ではなく、質問を受けた機関が次の機関を案内する、行政版の丸投げカーニバルに見えます。
- 経済産業省は、自らが担当する確認制度の現在の効力を説明しない。
- 国税は、制度を所管していないまま、投資や資金移動を税務犯罪として組み立てる。
- 鹿児島地検は、国税の事件像を受け取り、逮捕と起訴へ進む。
- 横浜地検は、別のエンジェル税制事件で、投資家側の共謀を追及する。
- 外務省は、検察からの要請を受け、旅券という国民の重要な権利を扱う。
- それぞれの機関が、自分の判断の理由を尋ねられると、他機関又は捜査中を理由に答えない。
責任のバケツを次の役所へ渡すたび、事件の全体像は薄まり、逮捕された人物と投資家だけに負担が集まります。

国税から検察へ、検察から外務省へ、事件の筋書きは見事に引き継がれました。
説明責任だけが、庁舎間を移動する途中で迷子になっているのであれば、国民が探し出さなければなりません。
「検察は感情むき出しで逮捕状しか取れない」渡辺誠氏が突いている弱点
渡辺誠氏が伊藤陽介検事を含む検察官へ向けて発している言葉を、改めて確認します。
「検察は感情むき出しで、逮捕状を取ることしかできない群を抜いたバカだ。伊藤検事は特にバカ丸出しだ」
渡辺氏は、この言葉を一人でつぶやいているのではありません。
当組合が把握する事実では、渡辺氏は、自らが描いた構想の実行部隊の筆頭として、中野爵喜被告と齊藤悟志氏を引き連れ、国税と検察を馬鹿にしています。
これまで寄せられた事実関係を整理すると、三人の役割は極めて分かりやすい構造です。
- 渡辺誠氏が、制度、投資、会社、人物、国税及び検察を含む全体構想を描く。
- 中野爵喜被告が、株式会社N、行政申請、投資家、海外関係者、契約、資金及び実務を動かす。
- 齊藤悟志氏が、公認会計士として、制度、会計、出資、株式、送金及び資金移動へ専門家の外観を与える。
- 三人が、国税と検察へ先に完成した事件像を持ち込み、捜査対象と捜査の方向を設定する。
- 捜査機関が感情的に反応すれば、逮捕と身体拘束によって三人が用意した筋書きへ人物を配置する。
- その間に、誰が捜査協力者となり、誰が被疑者となり、誰が事件の外側へ残るかを管理する。
この構造において、渡辺氏の挑発は単なる侮辱ではありません。
検察官のプライドを刺激し、感情的に逮捕状を取らせれば、検察は渡辺氏が指摘した弱点を自ら証明しながら、渡辺氏の工程表どおりに動きます。
伊藤陽介検事が「バカ丸出し」と言われたことに腹を立て、次の逮捕状を取りに走るのであれば、その瞬間、渡辺氏の挑発へ最も素直に反応した実演担当になります。
伊藤検事が示すべきなのは、怒りではありません。渡辺氏本人へ質問し、中野被告と齊藤氏の役割を照合し、株式会社ラストワンマイル、株式会社N、関係法人、口座、通信、会議、行政照会及び最終受益者を客観資料で明らかにする捜査能力です。
検察官が侮辱を受けても冷静に証拠を集められるのであれば、渡辺氏の言葉は外れます。侮辱に反応して逮捕状を増やすのであれば、渡辺氏の言葉を検察自身が証明します。

国税と検察を駆逐する戦法とは、庁舎へ攻め込むことではありません。
国税と検察に不合理な捜査、情報漏洩、感情的な逮捕、供述依存を繰り返させ、国家機関自身に信頼を破壊させる戦法だったのであれば、検察は逮捕状を取る前に、自分たちが誰の構想の中で動いているのかを確認する必要があります。
逮捕がなくても捜査はできる 刑事訴訟法は最初から書いている
渡辺誠氏は、「逮捕できないと捜査もできないじゃん」という趣旨を周囲へ語り、日本の検察を笑っています。
しかし、刑事訴訟法には、逮捕しなければ検察官が捜査を開始できないという条文はありません。むしろ、逮捕以外の捜査方法が明確に定められています。
刑事訴訟法第191条第1項 検察官は、必要と認めるときは、自ら犯罪を捜査することができる。
刑事訴訟法第197条第1項 捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定のある場合でなければ、これをすることができない。
同条第2項 捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
刑事訴訟法第223条第1項 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者以外の者の出頭を求め、これを取り調べ、又はこれに鑑定、通訳若しくは翻訳を嘱託することができる。
さらに、刑事訴訟法第218条は、裁判官の令状による差押え、記録命令付差押え、捜索及び検証を認めています。
つまり、鹿児島地検、横浜地検、伊藤陽介検事、山口検事、小林検事は、逮捕前でも次の捜査を行えます。
- 被疑者へ任意の出頭、事情説明、書面回答及び資料提出を求める。
- 共犯者、参考人、会社関係者、行政担当者、会計関与者及び投資家から事情を聴く。
- 行政機関、金融機関、会社、通信事業者その他へ必要事項を照会する。
- 裁判官へ令状を請求し、口座資料、端末、契約書、会計帳簿その他を捜索・差押えする。
- 通信履歴その他の電磁的記録について、消去しないよう保全を求める。
- 複数の関係者の説明を、銀行記録、契約、位置情報、出入国記録、電子データと照合する。
- 外国捜査機関へ所在確認、証拠収集、事情聴取その他の協力を求める。
- 指示者、実行者、名義人、資金管理者及び最終受益者を分けて特定する。
逮捕状は、捜査ソフトを起動するためのライセンスキーではありません。
逮捕しなければ質問も照会も証拠収集もできないというのであれば、それは法律上の制約ではなく、捜査機関側の能力不足です。
鹿児島地検が命を懸けるべきなのは、逮捕状の獲得ではありません。逮捕を使わなくても真相へたどり着ける捜査能力を示し、無関係な人物を巻き込まず、実際の指示者と受益者を特定することです。
伊藤陽介検事も、渡辺氏に葉っぱを掛けられて逮捕状を取りに走るのではなく、渡辺氏、中野被告、齊藤氏の三人へ同じ質問を行い、その回答を通信、口座、行政記録及び会社資料と照合してください。
国外捜査は旅券返納命令だけではない
国外へ移住した人物を捜査する方法も、旅券を取り上げることだけではありません。
警察庁の国際犯罪対策に関する公式案内では、インターポールを通じた情報交換と捜査協力、外交ルートや刑事共助条約に基づく証拠取得、外国捜査機関による所在確認、犯罪人引渡し、逃亡先国での処罰要請等が説明されています。
鹿児島地検が国外の人物を本当に「共犯者」とみているのであれば、確認すべきことは多数あります。
- 滞在国の捜査機関へ、本人の所在確認と事情聴取を依頼したか。
- 現地の銀行、法人、携帯電話、宿泊、住居、入出国その他の記録を取得したか。
- 日本国内の口座、通信、契約、出資、税務資料との接続を確認したか。
- 本人へ反対証拠、説明資料、通信記録を提出する機会を与えたか。
- 逮捕状又は国際手配の必要性を、一人の証言ではなく客観資料で検討したか。
- 引渡しが困難な場合、滞在国での捜査又は処罰要請を検討したか。
- 渡辺誠氏、中野爵喜被告、齊藤悟志氏との通信、送金、移動支援及び説明調整を確認したか。
旅券を返納させれば、資金の流れが自動的に判明するわけではありません。旅券を失効させても、契約書、口座、端末、指示命令、共謀の認識が検察庁へ飛んでくるわけでもありません。
旅券返納命令は捜査の代用品ではなく、必要な要件を満たす場合に限って使われる行政上の措置です。
逮捕状を取った、旅券返納を要請したという威勢のよい動詞だけでは、事件は解明されません。誰が、何を、いつ、なぜ行ったのかを証拠で特定して初めて、捜査になります。
旅券返納命令の違法性を追及され、検察と外務省の説明はめった打ち
当組合へ寄せられている情報では、検察関係者と記者クラブ関係者の間で、今回の旅券返納命令要請について、根拠条項、逮捕状の有無、外務省による独立審査、理由の提示、本人への通知及び情報漏洩をめぐる厳しい追及が起きています。
検察と外務省の説明がめった打ちにされるのは、報道された「要請」と、法律上の「返納命令」が全く同じものではないからです。
旅券法第13条第1項第2号 死刑、無期若しくは長期二年以上の刑に当たる罪につき訴追されている者又はこれらの罪を犯した疑いにより逮捕状、勾引状、勾留状若しくは鑑定留置状が発せられている旨が関係機関から外務大臣に通報されている者
旅券法第19条第1項 外務大臣又は領事官は、次に掲げる場合において、旅券を返納させる必要があると認めるときは、旅券の名義人に対して、期限を付けて、旅券の返納を命ずることができる。
同条第4項 外務大臣又は領事官は、第一項の規定に基づき一般旅券の返納を命ずることを決定したときは、速やかに、理由を付した書面をもつて当該一般旅券の名義人にその旨を通知しなければならない。
鹿児島地検が外務省へ要請しただけで、返納命令が自動的に完成するわけではありません。
外務大臣又は領事官自身が、対象者が法定要件へ該当するか、旅券を返納させる必要があるかを判断しなければなりません。命令を決定した場合には、理由を付した書面による通知も必要です。
したがって、今回確認すべき核心は明確です。
- 対象者について、旅券法第13条第1項第2号が求める逮捕状等は発せられていたのか。
- 鹿児島地検は、外務省へどの罪名、被疑事実、証拠、令状を示したのか。
- 外務省は、検察の要請をそのまま受け入れず、独立して要件と必要性を審査したのか。
- 返納命令を実際に決定したのか。
- 理由を付した書面を、誰に、いつ、どの方法で通知したのか。
- 対象者の所在が不明だった場合、官報による公告その他の法定手続を行ったのか。
- 旅券は返納又は失効したのか。
- これほど具体的な要請内容を、誰が正式発表前に報道機関へ漏らしたのか。
外務省は、検察の旅券係ではありません。
検察から依頼書が届けば、自動的に国民の旅券を止める下請機関でもありません。独立した法的判断を行ったのであれば、その条項、要件、必要性及び理由を説明してください。

旅券返納命令の適法性を説明できず、その要請内容だけを先に記者クラブへ漏らしたのであれば、検察と外務省が批判されるのは当然です。
国家権力は、国民の旅券を止める前に、自分たちの情報漏洩を止めてください。
中野爵喜被告の「片山さつき氏を味方にした」を調べたのか
中野爵喜被告は、周囲に対し、片山さつき氏を味方につけたという趣旨を吹聴していました。
片山氏本人が事件へ関与したという意味ではありません。捜査すべきなのは、中野被告が著名な国会議員の名前を使って、誰へ信用、影響力又は威圧感を演出し、国税、検察、行政機関との関係をどのように説明していたのかです。
中野被告が単に名前を利用したのであれば、それ自体が投資家や関係者への説明の信用性を判断する重要な事情です。実際に接点、紹介、面談、連絡又は行政機関への働きかけが存在したのであれば、その経緯と影響を確認する必要があります。
鹿児島地検は、少なくとも次の記録を確認したのでしょうか。
- 中野被告が片山さつき氏の名前を出した日時、相手、目的及び説明内容。
- 中野被告、渡辺誠氏、齊藤悟志氏及び関係者の通話、メッセージ、面談、紹介記録。
- 国税庁、熊本国税局、経済産業省、検察庁その他への照会、紹介又は働きかけ。
- 著名人や行政機関の名前が、投資、出資、買収、資金調達又は関係者の沈黙を得るために利用されたか。
- 名前を出された本人又は関係事務所へ、事実確認を行ったか。
国税を使って検察を駆逐するという構想を語っていた人物が、国会議員、行政機関、国税局、検察庁の名前を周囲へ並べていたのであれば、検察が確認すべきなのは、その発言を聞いた人物の印象だけではありません。
実際に誰と接触し、誰の名前を使い、誰を動かそうとしたのかです。
40人の逮捕状より先に、渡辺誠氏・中野爵喜被告・齊藤悟志氏を同じ基準で調べよ
検察関係者から漏れた情報では、株式会社Nの投資家・株主40名へ逮捕状を請求する計画があるとされています。
その一方で、国外へ移住したと報じられた「共犯者」へ任意聴取を行ったのかは見えず、渡辺誠氏本人がどのような立場で事情を聴かれたのかも明らかではありません。
渡辺氏が全体構想を描き、中野被告と齊藤氏を実行部隊の筆頭として動かしたのであれば、投資家40名を一斉に逮捕する前に、三人の役割を同じ証拠基準で調べることが先です。
- 渡辺誠氏がエンジェル税制、投資、取引、還流、国税対応及び検察対応の全体構想をどこまで作ったのか。
- 中野爵喜被告が、株式会社N、行政申請、投資家勧誘、資金移動及び海外対応をどこまで実行したのか。
- 齊藤悟志氏が、公認会計士として制度説明、契約、会計、株式及び送金へどこまで関与したのか。
- 三人の間で、捜査対象者、捜査機関への説明、証拠、供述及び事件の筋書きをどのように協議したのか。
- 株式会社ラストワンマイルの肩書、会議室、役職員、秘書室、取引先、関係会社及び資金が使われたのか。
- 最終的に誰が出資金、税効果、株式、業務発注その他の経済的利益を得たのか。
国内にいる投資家なら逮捕し、国外にいる「共犯者」には質問もできず、上場企業代表である渡辺氏には十分な捜査をしないのであれば、捜査対象は証拠ではなく、逮捕しやすさで選ばれていることになります。
海外へ行けば質問できない。国内にいれば逮捕する。上場企業代表なら捜査協力者の席へ座る。それでは法の下の平等ではなく、所在地と肩書によって変わる捜査基準です。

伊藤陽介検事、山口検事、小林検事が渡辺氏の挑発を否定したいのであれば、逮捕人数ではなく、三人へ同じ質問を行い、同じ証拠基準を適用した記録を示してください。
渡辺氏に最も馬鹿にされている伊藤検事こそ、感情ではなく、客観資料と公平な対象者選定によって回答する必要があります。
熊本国税局・鹿児島地検・横浜地検・外務省への公開質問
北村厚前局長・剱持敏幸局長・溝口修次席検事・福岡高検への質問
- 熊本国税局、鹿児島地検又は福岡高検は、馬見塚メモ若しくは同一・類似内容の資料を受領、閲覧又は捜査へ使用しましたか。
- 「鹿児島地検、福岡高検、やる気」「告発、起訴、逮捕」「相当な規模の事件になる」との記載は、誰の説明又は情報に基づくものですか。
- 北村厚前局長の在任中、国税幹部が本件を「全部」「堅いところ」「本体のみ」のいずれで進めるか協議しましたか。
- 剱持敏幸局長は、北村前局長から、本件の捜査資料、方針、未解明事項及び関係機関との協議内容を引き継ぎましたか。
- FNN報道にある国外の「共犯者」について、具体的な罪名、被疑事実、役割、共謀の認識及び利益を特定しましたか。
- 同人について逮捕状を請求しましたか。請求又は発付がある場合、その日付、罪名、有効期間及び必要性を明らかにしてください。
- 同人へ、任意の出頭、書面回答、オンライン聴取、事情聴取又は資料提出を求めましたか。
- 同人の滞在国又は関係国へ、所在確認、事情聴取、口座・通信記録の取得その他の捜査共助を要請しましたか。
- 外務省へ旅券返納命令を要請した際、どの法令、令状、証拠及び必要性を示しましたか。
- 外務省から、返納命令の発出、送達、返納又は失効の結果について回答を受けましたか。
- 国外「共犯者」への捜査が完了していない場合、現在もどの捜査手法を継続していますか。
- 馬見塚メモに記載された株式会社ラストワンマイル、渡辺誠氏、齊藤悟志氏及び全ての関係法人・資金移動を調査しましたか。
- 中野爵喜被告の近くにいた人物だけを捜査し、メモの中心に記載された渡辺氏や上場会社に関する部分を除外していませんか。
- 溝口修次席検事は、本件の捜査進捗、情報管理、旅券返納命令要請及び国外捜査について、鹿児島県民と国民へ説明する意思がありますか。
横浜地検・伊藤陽介検事・山口検事・小林検事への質問
- 横浜地検は、熊本国税局及び鹿児島地検が収集した中野爵喜被告、株式会社N、齊藤悟志氏、渡辺誠氏及び株式会社ラストワンマイルに関する証拠を共有されていますか。
- 鹿児島地検事件の「共犯者」と、横浜地検が追うエンジェル税制事件の関係者、資金、法人又は取引に重複がありますか。
- 伊藤陽介検事、山口検事及び小林検事は、渡辺誠氏本人から、エンジェル税制の構想、中野被告と齊藤氏の役割及び最終的な利益帰属について事情を聴きましたか。
- 渡辺氏が、中野被告と齊藤氏を実行部隊の筆頭として引き連れ、「検察は感情むき出しで、逮捕状を取ることしかできない群を抜いたバカだ。伊藤検事は特にバカ丸出しだ」と発言している事実を把握していますか。
- 渡辺氏の発言や挑発を受けた後、伊藤陽介検事その他の検察官が、逮捕状請求、捜査対象者の追加又は身体拘束の方針を変更した事実はありますか。
- 逮捕状請求の判断に、検察官個人の怒り、面子、渡辺氏への反感その他の感情が影響していないことを、捜査会議記録、決裁記録及び令状請求資料によって示せますか。
- 伊藤陽介検事は、渡辺氏からの侮辱に反応して逮捕状を取るのではなく、渡辺氏本人への任意聴取、口座照会、通信記録取得及び関係法人調査を行いましたか。
- 中野被告と齊藤氏が「実行部隊」として、どの会社、行政申請、契約、送金、会計処理、投資家対応及び捜査機関対応を実行したか特定しましたか。
- 渡辺氏が、検察官の感情的反応を利用して、自らが選んだ人物へ捜査を向ける構想を持っていたか調査しましたか。
- 中野被告が「片山さつき氏を味方につけた」と周囲へ語っていた事実について、発言、接触、紹介、面談及び行政機関への働きかけを確認しましたか。
- 株式会社Nの投資家・株主40名への逮捕状請求を検討する前に、同じ説明を行った中野被告、齊藤氏、渡辺氏及び紹介者全員から事情を聴きましたか。
- 国外の「共犯者」へ任意聴取もできていない状態で、国内の投資家を逮捕する必要性を、どのように説明しますか。
- 渡辺氏の挑発へ対抗するためではなく、客観証拠に基づいて捜査対象、逮捕状請求及び公訴判断を決めたことを、どの記録で示せますか。
- 鹿児島地検、横浜地検及び福岡高検の間で、本件全体の責任主体、捜査範囲及び未解明事項を整理する合同協議を行っていますか。
外務省への質問
- 鹿児島地検から、国外関係者に対する旅券返納命令の要請を受領しましたか。
- 受領した日、要請部署、対象条項及び添付された令状・証拠の種類を明らかにしてください。
- 対象者が旅券法第13条第1項のどの号へ該当すると判断しましたか。
- 鹿児島地検の要請とは別に、外務省又は領事官が返納の必要性を独立して審査しましたか。
- 旅券返納命令を実際に決定しましたか。決定した場合、決定日、返納期限及び理由を明らかにしてください。
- 理由を付した書面は本人へ送達されましたか。送達できない場合、旅券法第19条の2に基づく公告を行いましたか。
- 対象旅券は返納又は失効しましたか。
- 要請の存在と内容が報道機関へ漏れた経路について、鹿児島地検と共同で情報管理調査を行いましたか。
検察ユニオンが求める措置
- 熊本国税局、鹿児島地検及び福岡高検は、馬見塚メモ又は同一・類似資料の受領、利用、作成経緯及び捜査への影響を調査すること。
- 国外の「共犯者」について、逮捕だけに依存せず、任意聴取、書面照会、オンライン聴取、令状捜査及び国際捜査共助を組み合わせて捜査すること。
- インターポール、外交ルート、刑事共助条約その他を利用し、所在、口座、通信、契約及び資金移動を確認すること。
- 旅券返納命令要請について、根拠条項、逮捕状等の有無、外務省の独立判断、理由付き通知及び結果を検証すること。
- 外務省は、検察の要請を自動処理せず、旅券法上の要件と必要性を自ら審査すること。
- 中野爵喜被告が片山さつき氏その他の著名人・行政機関名を利用していた経緯と、実際の接触・働きかけを確認すること。
- 馬見塚メモの表題どおり、株式会社ラストワンマイル、渡辺誠氏、齊藤悟志氏、関係法人、渡辺誠氏の秘書室及び全資金移動を調査すること。
- 渡辺氏が構想者、中野被告と齊藤氏が実行部隊として果たした役割を、通信、会計、契約、行政照会及び資金記録から特定すること。
- 株式会社Nの投資家・株主40名と、渡辺氏、齊藤氏、中野被告、株式会社ラストワンマイル関係者へ、同じ法律、同じ証拠基準、同じ逮捕基準を適用すること。
- 渡辺氏による検察官への侮辱や挑発が、逮捕状請求、捜査対象者選定及び公訴判断へ影響していないか、所属庁から独立した体制で検証すること。
- 伊藤陽介検事、山口検事、小林検事に関する捜査会議記録、令状請求資料、決裁記録及び対象者選定資料を保全すること。
- 捜査方針、国外関係者、旅券返納命令要請、逮捕予定その他の情報漏洩元を特定すること。
- 人事異動によって前任者の判断を消さず、北村厚前局長から剱持敏幸局長へ、捜査と説明責任を正式に引き継ぐこと。
- 指示者、設計者及び最終受益者と、説明を信じて行動した投資家、従業員及び関係者を区別して捜査すること。
- 鹿児島地検は、逮捕件数ではなく、事件全体の解明、被害回復、無関係な人物を巻き込まない捜査によって鹿児島県民と国民の信頼へ応えること。
大事件と言ったなら、渡辺誠氏の挑発に踊らず最後まで捜査せよ
馬見塚メモは、鹿児島地検と福岡高検がやる気であり、告発、起訴、逮捕へ進み、相当な規模の事件になると宣言しました。
中野爵喜被告は逮捕されました。起訴され、再逮捕もされました。国外へ移住したとされる「共犯者」については、旅券返納命令を外務省へ要請したと報じられました。
しかし、そこで捜査が止まるのであれば、大事件ではありません。
国内にいて逮捕しやすい人物だけを捕まえ、国外の人物には質問できず、制度を作った行政は答えず、渡辺誠氏、齊藤悟志氏、株式会社ラストワンマイルに関する資金の矢印を残したままでは、馬見塚メモの大風呂敷は、単なる逮捕対象者選別表だったことになります。
そして今、渡辺氏は、中野被告と齊藤氏を実行部隊の筆頭として引き連れ、「検察は感情むき出しで、逮捕状を取ることしかできない群を抜いたバカだ。伊藤検事は特にバカ丸出しだ」と嘲笑しています。
鹿児島地検、横浜地検、伊藤陽介検事、山口検事、小林検事は、この挑発へ感情で答えてはなりません。
腹を立てて逮捕状を取れば、渡辺氏の言葉を証明します。中野被告と齊藤氏だけを実行者として逮捕し、渡辺氏を構想者として調べなければ、渡辺氏が用意した役割分担を完成させます。
検察が示すべきなのは、侮辱されたときに人を捕まえる力ではありません。
侮辱されても感情を抑え、逮捕へ頼らず、相手が国内でも国外でも、上場企業代表でも投資家でも、同じ証拠基準で質問し、口座、通信、契約、行政記録、会社資料及び利益帰属を最後まで追う力です。
鹿児島地検は、諦めてはなりません。
逮捕に命を懸けるのではなく、多様な捜査手法を使い、国外関係者を含む全員へ質問し、全ての口座、法人、端末、契約及び資金を確認し、本当に事件を設計した人物と利益を得た人物を特定してください。
伊藤陽介検事も、渡辺氏から「バカ丸出し」と葉っぱを掛けられ、次の逮捕状を取りに走っている場合ではありません。
渡辺氏を黙らせるのは、威勢のよい取調べでも、40通の逮捕状でもありません。
渡辺氏本人を調べ、中野爵喜被告と齊藤悟志氏が実行した内容を特定し、株式会社ラストワンマイルへ向かう全ての矢印を追い、感情ではなく証拠で事件を完成させることです。
大風呂敷を畳むのは、捜査を諦めるためではありません。
そこに描いた全員を、同じ法律と同じ基準で包み切ってからにしてください。




