【鹿児島地検・キリタ氏を追う】組合員らが見たあの羽田空港“大捜査団”は一体何だったのか

「共犯者に会いたい」――追いかけた関係者が聞いたという捜査員同士の会話。あれから何もしていないなら、ただの東京旅行だったのか

鹿児島地方検察庁の中野爵喜被告事件をめぐって、どうしても消えない一つの疑問があります。

羽田空港に集まった、あの大勢の捜査関係者は、一体何をしに来ていたのでしょうか。

以前、本メディアでは、カンボジアから未成年の子どもを連れて一時帰国した20代女性に対し、「鹿児島の検察庁のキリタ」と名乗る人物が羽田空港で突然接触したとされる問題を取り上げました。

周囲には複数の男性がいた。

女性と子どもの方向を撮影していた者もいたとされる。

そこで今回、新たに注目したいのは女性ではありません。

キリタ氏です。

そして、キリタ氏とともに羽田空港へ集まった捜査員らです。

目次

■女性を追及する話ではない――むしろ女性は「偶然そこにいた参考人」にすぎなかったのではないか

最初に明確にしておきます。

今回、女性を追及する意図はありません。

むしろ逆です。

関係者情報を総合すると、羽田空港で鹿児島地検側が本当に求めていたものは、女性自身ではなかった可能性があります。

別の関係者らが、空港内を移動するキリタ氏らとみられる大集団を追い、その付近で捜査員同士の会話を聞いたといいます。

そこで聞こえたとされる趣旨は、「共犯者に会いたい」というものだったというのです。

この証言について当メディアは、現時点で鹿児島地検側の確認を得ていません。

しかし、仮にこれが事実なら、羽田空港の一件はまったく違って見えてきます。

■あれだけの人数で羽田へ来た本当の目的は「国外共犯者」だったのか

鹿児島地検は、中野爵喜被告事件について、国外に移住したとする「共犯者」が存在するとし、外務省への旅券返納命令要請にまで踏み込んでいます。

つまり、この人物はどうでもよい参考人ではありません。

鹿児島地検自身が、事件の核心人物として扱っている存在です。

もしキリタ氏らが羽田空港で、「その共犯者に会いたい」と話していたのであれば、捜査員を多数投入した理由も理解できます。

本命はその人物だった。

  • その所在。
  • 帰国。
  • 接触可能性。
  • 周辺人物。

それらを確認するために羽田へ展開した。

そういう捜査だった可能性があります。

だったら、聞きたいことは一つです。

その後、会えたのでしょうか。

■会いたいと言っていた――では、あれから何をしたのでしょうか

これが今回の記事の核心です。

「共犯者に会いたい」

本当にそう話していたのであれば、そこからが捜査でしょう。

  • 連絡する。
  • 質問する。
  • 書面を送る。
  • 代理人を探す。
  • 国外なら国外で接触方法を検討する。
  • 司法共助を検討する。
  • オンライン聴取を提案する。
  • 書面回答を求める。
  • 現地当局を通じた事情確認を行う。

方法はいくらでもあります。

ところが、その後、キリタ氏がその重要共犯者から何を聞いたのかという話が全く見えてきません。

■キリタ氏、あの日から何もしていないのでしょうか

かなり単純に聞きます。

キリタ氏。

羽田空港まで来た。

誰の目から見ても分かるような多数のスーツ姿の捜査員がいた。

組合員らの情報では「共犯者に会いたい」と話していた。

それから一体、何をしたのでしょうか。

  • 共犯者に連絡したのでしょうか。
  • 書面を送ったのでしょうか。
  • 代理人へ連絡したのでしょうか。
  • 現地当局へ照会したのでしょうか。
  • オンライン聴取を申し入れたのでしょうか。
  • 旅券返納命令要請と連動したのでしょうか。

もし何もしていないのであれば、率直に言って、貴方は羽田まで何をしに来たのでしょうか。

■まさか「ただの東京旅行」だったわけではないでしょう

もちろん公務だったはずです。

そうであれば、

  • 交通費。
  • 出張旅費。
  • 日当。
  • 宿泊費。
  • 人件費。
  • 捜査用機材。
  • 事前調整。
  • 関係機関との連絡。

全部に税金が使われた可能性があります。

そして複数人だったなら、当然一人分ではありません。

国家がこれだけの人員を動かした。

その目的が、「重要共犯者に会う」だった。

ところが会えていない。

その後も質問していない。

そうだとすれば、鹿児島県民から、「あの出張は一体何だったのですか」と聞かれるのは当然です。

まさか、空港で母子に質問して、大勢の男性陣が無断で写真を撮って、鹿児島へ帰っただけではないでしょう。

それでは捜査というより、結果の出なかったセクハラまがいの公費旅行と揶揄されても仕方がありません。

■羽田空港に何人投入したのか――人数だけでも説明できるはずです

捜査の秘密を明らかにしろと言っているのではありません。結果の出ない捜査には誰も興味もありません。

聞いていることはもっと基本的です。

あの日、

  • 鹿児島地検関係者は何人いたのでしょうか。
  • 検察と警察等の協力者は何人いたのでしょうか。
  • キリタ氏はどのような立場だったのでしょうか。
  • 誰が現場指揮を執ったのでしょうか。
  • 何を目的とした出張だったのでしょうか。

そして、成果は何だったのでしょうか。

捜査内容の核心を明らかにしなくても、「何人を何のために出張させたのか」という公費支出の適正性については別の問題として説明できるはずです。

■「共犯者に会いたい」が本当なら、羽田の母子接触の意味まで変わる

この点は非常に重要です。

以前の記事では、なぜ女性を羽田で待ち受ける必要があったのか。

なぜ実家住所まで聞いたのか。

という疑問を呈しました。

しかし、本当の目的が「国外共犯者への接触」だったのなら、女性への質問も別の角度から検証する必要があります。

つまり、女性本人から事件情報を得たかったのではなく、共犯者へ到達するための情報源として利用しようとしたのではないか。

という問題です。

もしそうなら、なおさら女性本人を追及する理由はありません。

問われるべきは、鹿児島地検側が、女性をどのような位置付けで利用しようとしていたのかです。

今は、無計画なストーリーしか作れない検察を大勢の組合員やIT技術を使って、効率的に徹底的に追いかけることが出来る時代です。

■大人数を投入したのに「本命」に会えない――捜査設計そのものは適切だったのか

ここからはキリタ氏個人だけの問題でもありません。

無計画なストーリーを作る溝口修次席検事の作戦設計の問題です。

多数の人員を羽田へ置く。

対象者の帰国を把握する。

周辺を監視する。

撮影する。

関係者へ質問する。

それだけ準備した。

それなのに、本当に会いたかった人物には会えない。

だとすれば、事前情報は正確だったのでしょうか。

対象者の動線を把握していたのでしょうか。

誰の情報に基づいて作戦を組んだのでしょうか。

そして何より、その人物が本当に羽田へ現れる可能性があったのでしょうか。

■誰かのストーリーに乗せられて羽田まで来たのではないか

本件で繰り返し浮上するのが、この問題です。

中野爵喜被告事件では、誰から提供された情報を、どこまで裏取りして捜査へ使っているのか。

そこが見えません。

もし、

「この女性が帰国する」

「共犯者と接触する可能性がある」

「共犯者も現れるかもしれない」

といった情報を誰かから得て、大人数で羽田空港に出向いた。

しかし本命は現れなかった。

というのであれば、鹿児島地検側がまたもや誰かの描いたシナリオに乗せられた可能性まで検証する必要があります。

■そしてキリタ氏は、その作戦失敗後に何を検証したのか

普通、捜査作戦が想定どおりにいかなければ、振り返るはずです。

  • 情報源は正しかったか。
  • 読み違いはなかったか。
  • 人員配置は適切だったか。
  • なぜ対象者へ接触できなかったか。
  • 次はどうするか。

それを検証する。

ところが、羽田空港の一件以降、キリタ氏が国外共犯者へどう接触しようとしたのか、外からは何も見えません。

一回失敗して、そのままなのでしょうか。

■旅券返納命令まで要請する重要人物なのに、一度の空港作戦で終了?

これではさらに不自然です。

鹿児島地検は国外共犯者について、外務省への旅券返納命令要請まで行ったと報じられています。

旅券まで止めようとする。

ところが、直接質問するための努力は見えない。

羽田へ大勢で行った。

会えなかった。

終わり。

そんなことがあるのでしょうか。

旅券を止める努力より、質問する努力の方が先ではないのでしょうか。

共犯者に会うことができないから終了という捜査機関の醜態は、世界中から笑われるだけです。

■キリタ氏は「会いたい」のか、「逮捕したい」のか

ここもかなり大事です。

「共犯者に会いたい」という言葉が本当なら、目的は事情聴取のはずです。

事情聴取なら、逮捕は必要ありません。

オンラインでもいい。

書面でもいい。

ところが本件全体を見ると、

  • 旅券返納。
  • 逮捕状。
  • 帰国。
  • 身柄拘束。

という強制処分ばかりが前に出ています。

そうすると疑問が生じます。

本当に欲しいのは話なのでしょうか。

それとも、身柄なのでしょうか。

結局、逮捕しないと何もできない無能さをキリタ氏も表現したかったのでしょうか。

■話を聞くだけなら、羽田空港に大捜査団はいりません

これも極めて単純です。

参考人に話を聞きたいだけなら、一人か二人で十分でしょう。

事前に連絡すればいい。

日時を調整すればいい。

会議室を用意すればいい。

オンラインでもいい。

それなのに複数の捜査関係者を羽田へ投入する。

撮影まで行う。

それには、通常の事情聴取とは別の目的があったのではないか。

そう疑問を持つのは自然です。

そして、その一部始終を大勢の組合員らに見られている、こんな情けない捜査機関に存在意義はあるのでしょうか。

■もしかすると「帰国時に捕まえる」という発想だったのか

ここで思い浮かぶのが、これまで本件で報じられてきた、旅券返納命令です。

国外にいる。

旅券を止める。

帰国する。

日本国内で身柄を取る。

もし鹿児島地検がこのような一連のシナリオを描いていたのであれば、羽田空港に大人数を配置した行動とも一定の整合性があります。

ただし、本当にそのような作戦だったのかは分かりません。

だからキリタ氏に説明してほしいのです。

■「キリタ」と名乗る人物は、そもそも誰なのかという問題もまだ残っている

そして驚くべきことに、以前の記事から一か月以上たった現在も、「鹿児島の検察庁のキリタ」と名乗った人物について、公表資料から正式な漢字氏名、職名、担当部門を確認できていません。

鹿児島地検公式サイトも、個々の担当検事・職員名まで網羅して公開しているわけではありません。

つまり、大人数で羽田空港まで来た中心人物が誰だったのかさえ、外からは分からない。

これはかなり異様です。

■溝口修次席検事は、キリタ氏の羽田作戦を把握していたのか

当然、管理監督の問題もあります。

鹿児島地検は国外共犯者について旅券返納命令要請という大きな国際対応を進めています。

その事件で、複数の職員を東京へ出張させ、羽田空港で参考人へ接触する。

この規模の捜査活動について、溝口修次席検事は把握していたのでしょうか。

承認していたのでしょうか。

報告を受けたのでしょうか。

成果をどう評価したのでしょうか。

■会えなかったという「失敗報告」は存在するのか

組織なら当然、報告があるはずです。

  • 目的。
  • 行動。
  • 結果。
  • 次の対応。

もし本当に「共犯者に会いたい」という目的で羽田に来て、会えなかったのであれば、「会えませんでした」という捜査報告が存在するはずです。

その後、何を指示したのでしょうか。

■税金を使った以上、「成果ゼロ」でも秘密と言えば終わるわけではない

捜査機関には秘密が必要です。

しかし、何でも「捜査上の秘密」で済ませることはできません。

特に公費支出です。

複数人を鹿児島から東京へ動かしたのなら、

  • その必要性。
  • 合理性。
  • 結果。
  • 内部評価。

これらは行政組織として記録されるべき事項です。

捜査内容を明らかにしなくても、公費の使い方が合理的だったかは検証できます。

■ただの旅行ではなかったと証明するのは簡単です

だから鹿児島地検にとって、この疑問を否定するのは簡単です。

キリタ氏らが、

  • 何の目的で羽田へ行ったのか。
  • 何人だったのか。
  • どの程度の公費を使ったのか。
  • 目的は達成されたのか。
  • その後どのような捜査につながったのか。

説明すればいい。

それが記者クラブの目の前で説明できれば、「ただの東京旅行だったのではないか」という皮肉は一瞬で消えます。

■逆に、何もしていないのであれば問いは重くなる

しかし、その後、

  • 共犯者へ一度も質問していない。
  • 連絡もしていない。
  • 国外聴取もしていない。
  • 書面照会もしていない。
  • 司法共助もしていない。

そして羽田での作戦だけが残った。

というのであれば、話は変わります。

一体、何のために大勢で行ったのでしょうか。

■キリタ氏へ公開質問

キリタ氏。

  • 羽田空港へ行った目的は何だったのでしょうか。
  • 「共犯者に会いたい」という趣旨の会話を捜査員間でしていましたか。
  • その共犯者とは、鹿児島地検が旅券返納命令を要請した人物ですか。
  • その人物が羽田へ現れる可能性があると判断していましたか。
  • 誰からその情報を得ましたか。
  • 何人の捜査関係者を配置しましたか。
  • その後、本人へ連絡しましたか。
  • 何回質問しましたか。
  • 書面照会しましたか。
  • 代理人へ連絡しましたか。
  • オンライン聴取を提案しましたか。
  • 外国当局へ協力を求めましたか。
  • 羽田空港での作戦について、溝口修次席検事へどのような結果報告をしましたか。

■「会いたい」と言った検察が、会う努力をしない奇妙さ

これは非常にシンプルな話です。

会いたい。

ならば会う努力をする。

話を聞きたい。

ならば質問する。

ところが、本件では、

  • 「会いたい」と言いながら質問が見えない。
  • 「共犯者」と呼びながら本人の説明が見えない。
  • 旅券を止めようとしながら任意聴取が見えない。

この順番の逆転が、ずっと続いています。

■羽田大捜査団の「成果発表」を待っています

キリタ氏。

鹿児島地検。

そして溝口修次席検事。

あの日、大勢の人員を羽田へ投入した。

関係者によれば、捜査員同士で、「共犯者に会いたい」と話していた。

そこまでして会いたかった人物です。

だったら、その後、何を聞いたのでしょうか。

何も聞いていないのであれば、なぜでしょうか。

これ以上単純な質問はありません。

母子を追及する必要はありません。

女性関係を掘る必要もありません。

撮影された女性にもう一度説明させる必要もありません。

追うべきは、キリタ氏らが税金を使って実施した羽田空港作戦の成果です。

大捜査団だったのか。

空振りだったのか。

情報源に踊らされたのか。

それとも、まだ誰にも公表できない重大な成果があったのか。

説明してください。

もし、

  • 羽田へ行った。
  • 本命には会えなかった。
  • 母子には質問した。
  • その後は何もしていない。

というだけなら、かなり厳しい言葉になりますが、鹿児島県民は当然こう聞くでしょう。

「それ、ただの旅行だったのですか。」

鹿児島地検がその一言を笑い飛ばす方法は、たった一つです。

キリタ氏。あの日から今日まで、あなたが実際に何を捜査したのかを示してください。

国税ユニオンと検察ユニオンはこちらから

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