目次
トヨタ労使協議会②
国内ナンバーワン企業のTOYOTA自動車の労使協議会の様子はご覧になられたでしょうか?
春闘の様子から映し出されているこの様子に違和感を覚える人も少なくないのではないでしょうか?
まずは、配席。
労使が向き合うスタイルではなく、机を三角形に配置し、組合、会社、社長をはじめとするマネジメント層がそれぞれ向き合い話し合いを行うスタイルです。
待遇改善に向け、会社と労働組合が対立軸で戦うことが目的ではなく、オールトヨタでの競争力を最大化するために、本音で話し合うと言う特徴があります。
1962年に会社と組合が締結した「労使宣言」の存在があります。
その中には、「共通の基盤に立つ」と言う文言がトヨタの労使関係の原理原則を示しています。
団体交渉ではなく、労使協議を銘打っている点も非常に興味深いです。
トヨタにはもはや団体交渉権は不要になっていると言えるのではないでしょうか?
団結権と団体行動権の方が重要で、救済申立てなど不要になっているのがこの国で最も大きい企業の一つに存在する労働組合なのです。
ここまで昇華された労働組合は非常に少ないですが、いつまでも旧態依然とした活動を行なっている法定内労働組合にはもはや未来はありません。