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タイミーなどのスキマバイトがもたらす不正受給と増税の連鎖

タイミーをはじめとする「スキマバイト」サービスは、柔軟な働き方を提供し、労働者にとって大変便利なプラットフォームとして急成長しています。特に、短時間労働を可能にするタイミーは、空いた時間を有効活用したいと考える人々に人気です。しかし、その一方で、こうしたすき間バイトが、失業保険受給者による不正受給の温床となっている現実があります。

失業保険は、本来、正社員や契約社員としての職を失った労働者が次の職を探す間に生活の安定を図るための制度です。しかし、タイミーなどのサービスを利用することで、労働実態を隠しながら失業保険を受け取る「不正受給」が問題視されています。この不正が蔓延することで、社会保障制度への信頼が揺らぎ、日本の社会保障費が増加し、その結果として増税の引き金となっているのです。

目次

スキマバイトによる不正受給の構図

失業保険は、「就職の意思があり、かつ積極的に職を探していること」が前提で支給されます。また、失業保険を受給する際には、就業状況についてハローワークに申告する義務があります。しかし、タイミーのような短時間労働が可能なプラットフォームでは、その「労働時間が短い」「頻度が低い」ために、ハローワークへの申告を怠り、不正受給を行うケースが増加しています。

この法律において「被保険者」とは、適用事業に雇用される労働者であつて、第六条各号に掲げる者以外のものをいう。
2この法律において「離職」とは、被保険者について、事業主との雇用関係が終了することをいう。
3この法律において「失業」とは、被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう。
4この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。)をいう。
5賃金のうち通貨以外のもので支払われるものの評価に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

雇用保険法 第四条

スキマバイトによる不正受給の具体例

ケース1
失業保険を受給しながら、週に数回タイミーで2〜3時間のバイトを行い、その所得を申告せずに保険金を受け取るケース。

ケース2
受給者が複数のバイトを少額で繰り返し、総額が一定の収入基準を超えないよう調整し、不正に失業保険を受け取り続ける。

スキマバイトの法的な問題点

失業中に得た収入は申告義務があると定められていますが、短期・少額の労働については申告の徹底がなされておらず、すき間バイトという形式が不正受給を容易にしています。

また、、虚偽の申告を行った場合には受給資格が取り消され、過去に遡って返還を求められるほか、罰金や懲役刑の対象ともなり得ますが、この対応が現場で十分に機能していないのが現状です。

3受給資格者は、失業の認定を受けた期間中に自己の労働によつて収入を得たときは、厚生労働省令で定めるところにより、その収入の額その他の事項を公共職業安定所長に届け出なければならない。

雇用保険法 第十九条

偽りその他不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して、支給した失業等給付の全部又は一部を返還することを命ずることができ、また、厚生労働大臣の定める基準により、当該偽りその他不正の行為により支給を受けた失業等給付の額の二倍に相当する額以下の金額を納付することを命ずることができる。

雇用保険法 第十条の四

増税の引き金となる不正受給の影響

失業保険の不正受給が蔓延すれば、本来支払われるべきでない保険金が不正に流出し、社会保障費が膨らみます。政府はこうした社会保障費の財源を確保するために、最終的に国民全体への増税を余儀なくされることになります。

具体的には、2022年には不正受給によって回収不能となった失業保険の額は推定で数百億円に達するとも言われており、これは直接的に日本の財政を圧迫しています。これに対処するための新たな監視体制の整備や、事務費の増加も、結果として国民全体の負担となり、増税に結びついているのです。

雇用保険法の「穴」とタイミーの役割

雇用保険法では、就業形態や労働時間による収入の報告義務が定められているものの、短時間・不定期の労働に関しては具体的な基準が曖昧です。タイミーのような「スキマバイト」の台頭によって、短時間の労働が増加する一方で、労働実態の把握が難しくなっています。

法律の穴

収入基準や労働時間の報告が定められていますが、短時間労働や不定期な労働に対する具体的な申告義務の指導や監視が緩やかであることが問題です。これにより、受給者が実際の労働実態を曖昧にしやすくなっています。

新たな労働組合としての提言

私たちは、これらの問題に対処するために、新しい組合費無料の労働組合を立ち上げ、労働者が正当な権利を行使しつつ、社会的責任を果たすための支援を行います。私たちの組合は、以下の取り組みを通じて、すき間バイトによる不正受給の問題を解決し、社会保障制度の健全性を保つことを目指します。

短期労働者のための申告サポート

短期・不定期の労働者が適切に失業保険の受給手続きを行うための無料サポートを提供し、正しい申告を促進します。これにより、誤った申告や不正受給を防止し、労働者が知らずに違法行為に関与するリスクを減らします。

監視体制の強化を訴える

政府に対して、短期労働の報告制度の厳格化や、デジタル技術を活用した労働時間・収入の自動追跡システムの導入を提言します。これにより、短期労働者が正確に申告を行うことを支援し、不正受給の監視体制を強化します。

法改正に向けた活動

私たちの組合は、雇用保険法の改正を求め、短期・不定期労働に対する明確な報告基準の制定を推進します。具体的には、タイミーなどのプラットフォームと協力し、労働時間や収入をデジタルで即時報告できるシステムの構築を提案します。

タイミーなどのすき間バイトは、働き方の多様性を広げる一方で、失業保険の不正受給という深刻な社会問題を引き起こしています。私たちは、これらの問題を労働者目線で解決し、社会保障制度の健全性を守るための活動を展開していきます。あなたもぜひ、私たちの労働組合に参加し、共に健全な労働環境を築いていきましょう。

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首都圏青年ユニオン連合会が運営する労働者のミカタです。労働者のミカタは、全てのブラック企業やブラック団体から、健全に働く労働者を守ります!

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