アマゾン労働組合
近年の労働環境の大きな変化は目まぐるしいものがあります。
働き方の変化や、非正規労働者の増加など、多くの社会問題もはらんだ変化を生んでいます。
近年、世界中で結成された労働組合についてその結成の経緯などについて研究をおこなっていきます。
今回注目するのは、「Amazon労働組合」(Amazon Labor Union:ALU)です。
米国のAmazonで働く従業員は約95万人。日本で一番大所帯のトヨタ自動車ですら、世界に36万人強と言われているので、その数は膨大なものになります。
そのAmazonにおいて、初の労働組合が結成されたと言うニュースが飛び込んできたのが、今年の4月のことです。
米国での労働組合結成は、従業員による労働組合結成投票を行い、賛成多数でないと成立しないと言う特殊な事情がある中で、Amazonはニューヨーク州のAmazon倉庫での労働組合結成が投票可決されました。
労働組合の結成活動が活発化している背景には、新型コロナウイルス感染症の流行によって人手不足が深刻化し、社員や時給制労働者の立場が強まっていることがあります。
従業員の転職や早期退職を防ぐために、企業は賃上げや福利厚生の充実を打ち出しましたが、待遇の改善はAmazon従業員を満足させてはいないということが明らかになりました。
組合派が求めているのは休憩体制の改善であり、Amazonの倉庫で事故が多発している原因として批判を受けてきた厳しいノルマの見直しです。
しかしながら、アラバマ州のAmazon倉庫では、労組結成が否決されています。
※未だ結果は未確定とのことです
これからも、Amazon労組の動きから目が離せません。