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ワーカースコープ法
今月26日に召集される臨時国会において、協同労働(ワーカーズコープ)を可能にする法案が成立する見通しとなっています。
新型コロナウイルスの影響で廃業や相次ぐ雇い止めの中、労働者が自ら仕事を作り、運営をしていく組織として注目が集まっています。
協同労働の考え方は、
⑴ 組合員が出資
⑵ 組合員の意見を反映
⑶ 組合員が組合の事業に従事
という原則に則ります。
現状でも、農協や生協、NPO、企業組合など似た組織はありますが、今回の法案成立で、様々な面で有利な設計になっているようです。
主なポイントは、
▽組合員が自ら出資し、それぞれの意見を反映して事業を行い、自ら働くことを
基本原理とする「労働者協同組合」を規定。多様な就労の機会を創出し、地域
の需要に応じた事業を促進
▽組合は営利を目的に事業を行ってはならない
▽組合の設立は準則主義(官庁の認可は不要)。3人以上の発起人を要する
▽組合は組合員と労働契約を締結しなければならない
▽事業制限はない。ただし労働者派遣事業を行うことはできない
▽一部を除き、公布後2年以内に施行
▽現存する企業組合またはNPO法人は、施行後3年以内に総会の議決を経て
組織を変更し、組合になることができる
となっています。
誰も雇わず、誰にも雇われない働き方で地域に貢献するという理念で設立されていくと思われますが、一方で営利目的に事業を行わないことなどから、労働力の搾取などブラック化するとの懸念もあります。
首都圏青年ユニオン連合会では、ワーカーズコープのこれからにも注視をしていきます。